ケアマネジャーの探し方・選び方|事業所リストのもらい方と最初の面談で伝えること
先に、要点だけ
- 要介護1〜5のケアマネジャー探しは、市区町村の介護保険窓口か地域包括支援センターで居宅介護支援事業所のリストをもらうのが出発点
- 選ぶときの観点は、自宅からの距離・緊急時や休日の連絡体制・話しやすさの3つ。ケアプラン作成の自己負担は0円
- 最初の面談では本人の心身の状態と生活の困りごとを聞かれる。日頃の様子メモと介護保険被保険者証を用意しておく
- ケアマネジャーは後から変更できる。事業所ごとの変更も、同じ事業所内での担当交代も可能
この記事の目次
要介護認定の通知が届いて、同封の案内に「ケアマネジャーを決めて、ケアプランを作成してください」と書かれている。でも、ケアマネジャーがどこにいる誰なのか、どうやって頼むのかは、通知のどこにも詳しく書かれていない——。認定後、最初に止まりやすいのがここです。
結論から言うと、ケアマネジャーは「居宅介護支援事業所」に所属していて、市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターでもらえる事業所リストから選び、事業所に直接電話して依頼します。費用の自己負担はありません(厚生労働省)。この記事では、リストのもらい方から選び方の観点、最初の面談の準備、合わなかったときの変更方法までを順番に解説します。
なお、認定結果が要支援1・2だった場合は、ケアプランの相談先は地域包括支援センターになります。区分ごとの違いは要支援と要介護の違いで整理しています。
ケアマネジャーの探し方:全体の流れ
要介護1〜5の人が在宅でサービスを使うには、市区町村の指定を受けた居宅介護支援事業所(ケアプラン作成事業者)に依頼します(厚生労働省「サービス利用までの流れ」)。探してから契約までの流れは次のとおりです。
急いでいる場合は、要介護認定の申請を手伝ってもらった地域包括支援センターに「ケアマネジャーを探したい」と電話すれば、リストの見方から一緒に考えてもらえます。連絡の仕方は地域包括支援センターへの電話のかけ方にまとめています。
居宅介護支援事業所のリストはどこでもらえる?
入手先は主に3つです。
- 市区町村の介護保険窓口: 認定結果の通知と一緒に一覧を同封する自治体もあります。窓口名は介護保険課・高齢者支援課など自治体により異なります
- 地域包括支援センター: 地域の事業所の空き状況に詳しく、絞り込みの相談までできます
- 介護サービス情報公表システム(厚生労働省のサイト): 全国の事業所を地域名で検索でき、ケアマネジャーの人数や営業時間も確認できます
💡 窓口は「おすすめの1社」を教えてくれない
公的な窓口は中立の立場のため、特定の事業所を推薦することは基本的にありません。リストを渡されて「この中から選んでください」と言われる前提で、次の選び方の観点を持って行くと迷いにくくなります。
ケアマネジャーの選び方:見るべき3つの観点
はじめての家族が数十件のリストから選ぶのは大変ですが、実際に見るべき観点は多くありません。
| 観点 | 確認のしかた |
|---|---|
| 親の家からの距離 | 同じ中学校区くらいが目安。近いほど訪問が頻繁になりやすく、地域の事業所情報にも詳しい |
| 緊急時・休日の連絡体制 | 電話で「営業時間外に体調が急変したときの連絡はどうなるか」を質問する |
| 話しやすさ・対応の速さ | 最初の電話の応対と、折り返しの早さで判断する。面談まで進んでから断っても問題ない |
このほか、医療への対応が必要な場合(退院直後・持病が重いなど)は、看護師資格を持つケアマネジャーがいるか、医療機関との連携実績があるかを電話で聞いておくと安心です。
最初の面談で聞かれること・伝えること
契約前の面談(多くは本人宅で1時間前後)では、ケアプランの土台となる情報の聞き取りが行われます。聞かれるのは主に、本人の心身の状態、1日の過ごし方、持病と通院先、家族がどこまで関われるか、そして本人がどんな生活を望んでいるか、です。
✅ 面談までに用意しておくもの
- 介護保険被保険者証と認定結果の通知
- 日頃の様子のメモ(転倒やもの忘れの頻度、食事・トイレ・入浴で困っていること)
- 通院先・服薬がわかるもの(お薬手帳など)
- 家族側の事情メモ(仕事で日中不在、遠方在住、対応できる曜日など)
- 費用の希望(月にかけられる金額の目安)
とくに大事なのは家族側の事情です。「平日は仕事があり対応できない」「月1回しか帰省できない」といった制約は、遠慮せずそのまま伝えてください。制約を前提にプランを組むのがケアマネジャーの仕事で、家族の生活を犠牲にする前提のプランを我慢して受け入れる必要はありません。サービスにかかる自己負担の考え方は介護保険の自己負担割合で確認できます。
合わないと感じたら:ケアマネジャーは変更できる
ケアマネジャーとの付き合いは年単位になることが多く、相性は重要です。連絡が遅い、話を聞いてもらえない、提案が事業所都合に偏っていると感じる——そうしたときは変更できます。
⚠️ 「一度決めたら変えられない」と我慢する問題
SNS上の介護者の投稿を調査したところ、ケアマネジャーへの不満を抱えたまま「お世話になっているから言い出せない」と何年も我慢するケースが多く見られます。変更は制度上認められた通常の手続きで、気まずさを感じる必要はありません。直接言いにくければ、市区町村の窓口や地域包括支援センター経由で調整してもらえます。
変更の方法は、別の事業所と契約し直すか、同じ事業所内で担当者を交代してもらうかの2通りです。利用中のサービスは原則そのまま引き継がれます。
事業所リストの様式や窓口名は自治体により異なります(2026年時点)。実際の手続きは親の住む市区町村の窓口か地域包括支援センターで確認してください。契約後にヘルパーなどのサービスがなかなか決まらない場合の動き方は、訪問介護のヘルパーが見つからないときの選択肢で解説しています。
よくある質問
ケアマネジャーを探すのに費用はかかりますか?
かかりません。居宅介護支援(ケアプラン作成やサービス調整)は全額が介護保険から給付されるため、利用者の自己負担は0円です。相談だけで契約に至らなかった場合も費用は発生しません。
ケアマネジャーは自分で選べますか?
選べます。市区町村や地域包括支援センターは特定の事業所を指名しない中立の立場なので、リストの中からどの居宅介護支援事業所に頼むかは本人・家族が決めて、事業所に直接連絡します。どうしても決めきれない場合は、絞り方のコツを窓口で相談することもできます。
遠方に住んでいてもケアマネジャーを探せますか?
探せます。事業所は親(本人)が住む地域から選ぶ必要がありますが、リストの取り寄せも事業所への依頼の電話も、離れて暮らす家族が行えます。最初の面談は本人宅で行われることが多いため、帰省のタイミングに合わせて日程を調整すると1回で済ませやすくなります。
ケアマネジャーが合わないときは変更できますか?
できます。別の居宅介護支援事業所と契約し直す方法と、同じ事業所内で担当者を交代してもらう方法があります。利用中のサービスは原則そのまま引き継げます。言い出しにくい場合は、市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターに間に入ってもらうこともできます。