電卓と家計簿。おむつ代の助成を計算するイメージ

高齢者の紙おむつは支給・助成が受けられる?自治体制度の探し方と申請窓口

公開: 2026年6月26日 読了目安 約5分

先に、要点だけ

  • 紙おむつ代は介護保険の給付対象外。だが多くの市区町村が独自の支給・助成制度を設けている
  • 対象は「要介護3以上」「市民税非課税」など。要介護度・所得の条件は自治体差が非常に大きい
  • 探し方は検索で「(自治体名) おむつ 助成」。制度名は自治体ごとにバラバラなので窓口に直接聞くのが確実
  • 現物支給・購入費助成のほか、条件を満たせば医療費控除(おむつ使用証明書)と併用できる場合がある
この記事の目次
  1. 紙おむつ代は介護保険では出ない:自治体独自の制度を探す
  2. 対象になるのはどんな人?要介護度と所得の条件
  3. 制度の探し方:検索と窓口への電話
  4. 申請の窓口と流れ
  5. 医療費控除との併用も考える

親のおむつ代が思った以上にかさむと気づいたとき、「これは何かの制度で補助されないのだろうか」と検索して、情報が断片的で結局よく分からなかった——。介護のはじまり期に、多くの家族がここでつまずきます。

結論から言うと、在宅の紙おむつ代は介護保険では給付されませんが、多くの市区町村が独自に紙おむつの支給・助成制度を設けています。対象になる条件(要介護度・所得)は自治体によって大きく異なるため、まずは「親の住む自治体に制度があるか」を確認するのが出発点です。この記事では、制度の一般的な仕組み、探し方、申請窓口、医療費控除との併用までを整理します。

紙おむつ代は介護保険では出ない:自治体独自の制度を探す

最初に押さえておきたいのは、在宅で使う紙おむつ代が介護保険の給付対象ではないという点です。その代わりに、多くの市区町村が高齢者福祉サービスの一つとして、紙おむつの支給・助成を独自に行っています。

💡 「介護保険」と「自治体の福祉サービス」は別物

紙おむつの助成は介護保険の外にある、市区町村ごとの独自サービスです。だからこそ、隣の市にある制度が親の住む市にはない、金額や条件が違う、ということが普通に起こります。「よそで聞いた話」ではなく、親の住む自治体の情報を確認するのが鉄則です。

支給のかたちは自治体によっていくつかあります。紙おむつそのものを届ける「現物支給」、購入したレシートで後から補助を受ける「購入費助成」、決まった店で使える「引換券・利用券の支給」などが代表的です。

対象になるのはどんな人?要介護度と所得の条件

多くの自治体で、対象者に「要介護度」と「所得」の条件が設けられています。ただし、その水準は自治体ごとに大きく違います。実在する2つの自治体の例を見てみます。

自治体主な対象条件支給の内容(月額上限の例)
横浜市ねたきり・認知症の在宅要介護者で、要介護4・5など。市民税非課税世帯等要介護4・5は月8,000円分など(利用者負担1割)
さいたま市要介護3〜5(要介護3は排尿・排便の介助等が必要な人)。保険料段階など所得の条件あり月6,000円を限度に利用券を支給

(出典: 横浜市「高齢者紙おむつ給付事業」、さいたま市「重度要介護高齢者紙おむつ等支給事業」/2026年時点。制度は改定されることがあります)

このように、同じ「紙おむつの助成」でも対象の要介護度や金額、所得の線引きはまったく違います。表の数字はあくまで一例で、親の住む自治体にそのまま当てはまるものではありません。

⚠️ 「うちは対象外」と早合点しない

要介護度や所得の条件は自治体差がとても大きく、要介護2から対象になる自治体もあれば、要介護4以上に絞る自治体もあります。ネットで見た他自治体の条件で「うちは無理」と決めつけず、必ず親の住む市区町村の基準で確認してください。所得条件も、非課税世帯限定のところもあれば所得を問わないところもあります。

制度の探し方:検索と窓口への電話

制度名が自治体ごとにバラバラなのが、この分野の分かりにくさの正体です。「紙おむつ給付事業」「介護用品支給事業」「在宅高齢者おむつ費助成」など呼び方が統一されていないため、制度名で探そうとすると迷子になります。

✅ 制度を見つけるための3手順

  • 検索窓に「(親が住む自治体名) おむつ 助成」または「(自治体名) 紙おむつ 支給」と入れる
  • 自治体の公式サイト(市区町村のドメイン)のページを開き、対象条件・金額・申請先を確認する
  • 見つからない・分かりにくいときは、地域包括支援センターか市区町村の高齢福祉担当課に電話で聞く

電話で聞くときは「親の紙おむつのことで、助成の制度があるか知りたい」と伝えれば十分です。担当のケアマネジャーがいる場合は、ケアマネジャーが地域の制度に詳しいことが多いので、あわせて相談してみてください。

申請の窓口と流れ

申請先は、多くの場合、市区町村の高齢福祉担当課や、地域包括支援センターです。オンライン申請に対応している自治体も増えています。

1
制度と対象条件を確認自治体サイトか窓口で、要介護度・所得の条件を確認する。
2
申請書を出す市区町村の担当課・地域包括支援センターの窓口、または電子申請で提出。
3
支給が始まる現物の配送、利用券の交付、または購入費の助成が始まる。

申請には介護保険被保険者証など、本人の状態や要介護度がわかるものを求められることが多いです。必要書類は自治体で異なるため、申請前に窓口で確認しておくと二度手間を防げます。

医療費控除との併用も考える

自治体の助成とは別に、医師の「おむつ使用証明書」があれば、自分で買ったおむつ代を医療費控除の対象にできます(国税庁)。ただし、自治体から現物支給や助成を受けた分は自己負担ではないため、控除の対象にはなりません。あくまで実際に自己負担した金額の範囲で考えます。

助成でカバーしきれず自己負担が多い場合は、この医療費控除との組み合わせで負担を抑えられることがあります。証明書のルールや申告のやり方は介護費用と医療費控除の記事で詳しく解説しています。

紙おむつの支給・助成は、自治体ごとに制度の有無・条件・金額が大きく異なります(2026年時点)。まずは親の住む市区町村の情報を確認し、判断に迷ったら地域包括支援センターへの電話から始めてみてください。用具の負担軽減という点では、福祉用具のレンタル・購入の仕組みもあわせて知っておくと役立ちます。

よくある質問

紙おむつ代は介護保険で支給されますか?

在宅で使う紙おむつ代は、介護保険の給付対象ではありません。ただし多くの市区町村が、介護保険とは別の高齢者福祉サービスとして、紙おむつの現物支給や購入費の助成を独自に行っています。制度の有無や内容は自治体によって大きく異なるため、親が住む市区町村で確認してください。

紙おむつの助成は誰でも受けられますか?

多くの自治体で、要介護度(要介護3以上など)や所得(市民税非課税世帯など)の条件が設けられています。たとえば横浜市は要介護4・5などかつ市民税非課税世帯等、さいたま市は要介護3〜5などが対象です。条件は自治体差が大きいので、対象になるかは必ず住んでいる市区町村の窓口で確認してください。

紙おむつの助成制度はどう探せばいいですか?

検索で「(自治体名) おむつ 助成」または「(自治体名) 紙おむつ 支給」と調べるのが早いです。制度名は「紙おむつ給付事業」「介護用品支給事業」など自治体ごとにバラバラで、統一されていません。見つからないときは地域包括支援センターや市区町村の高齢福祉担当課に直接聞くのが確実です。

自治体の紙おむつ助成と医療費控除は両方使えますか?

使える場合があります。医師の「おむつ使用証明書」があれば、自己負担で買ったおむつ代は医療費控除の対象になります。ただし自治体から現物支給や助成を受けた分は自己負担ではないため、控除の対象にはなりません。実際に自己負担した金額の範囲で考える点に注意してください。

参考・出典

本記事は公的機関等の公開情報をもとに作成した一般的な情報提供であり、医学的な診断・助言に代わるものではありません。 制度の内容はお住まいの自治体や時期によって異なる場合があります。最新の情報は各公式窓口でご確認ください。